ゆんたく・徒然 奥の深い沖縄。その沖縄をもっと知りたいヤマトの人々、
古里沖縄をあまり知らないと”ウチアタイ”するウチナーンチュ。
そんな方のお役に立てたらと願う、「青春」を謳うナイチャー、
NPOの一員です。

ゆんたく・徒然 ( シーサー )


“ 新たまる年に 炭と昆布飾てぃ 心(くくる)から姿 若くなゆさ”(琉歌)

 全国的に好天に恵まれた今年の正月でしたが、どのように迎えられましたか。沖縄では去る1月22日が旧暦の正月でした。喩えていえば糸満の出身で、今は那覇市にお住まいの方でしたら、お休みをとって糸満市の実家に正月の挨拶に行かれたでしょうね。それから、この2月6日は 十六日祭で後世(グソー)の方たちのお正月です。この頃はあのとっても美味しい“タンカン”がふんだんに食べられるようになります。海岸では春の陽射しを浴びてアーサーを採る人達の姿が見られます。ヤマトンチュの皆さん、この時期の沖縄も素敵ですよ、飛んでってくださいな。

 今回のゆんたくでは、一寸隠れた沖縄らしさ、“行逢りば兄弟”になれるかもしれない、『シーサー』を取り上げてみましょうね。アイ!ウチナーンチュの人も聞いてたぼれ。

 沖縄の風景写真を撮って楽しんでいる私にとって、赤瓦の屋根の上に鎮座ましますシーサー諸兄姉は石垣の石敢當とともにとっても嬉しい存在なのです。怒った顔、ユーモア溢れる顔、どこか憂いを漂わせた顔、なきべそをかいてる顔等一つ一つに名前を付けてあげたいぐらい個性豊かです。そしてシーサー達は見事に沖縄の風景に溶け込み、沖縄らしさを強調しています。シーサーの由来は遠く古代オリエントの獅子(ライオン)で、中国大陸を経由して沖縄に伝わったそうです。シーサーを作る人は赤瓦の屋根を葺いた瓦職人さんです。私流の解釈ですが刀鍛冶が名刀に銘を入れるように、葺きあげた屋根を“どうだ!見事だろう”と誇示する象徴として作るように思えるのです。シーサーはそのまま屋根の、家の“魔よけ”の役目も果たします。

沖縄で最も有名な魔物は“マジムン”です。豚なのか、猪に似たものかそんな魔物が夜、道をダッシュ(突っ走る)するのだそうです。マジムンはカーブを切るのが苦手で、T字路にきたら真っ直ぐ塀を飛び越え家の中に闖入してその家に災難をもたらす“ヤッケームン”(厄介者)です。それでは困るので“石敢當”を置いてマジムンをはねっ返すのです。
ではシーサーが追っ払う魔物とは、「何だかね?」私流の答えは「台風の風」です。東風平町に古くからあるシーサーは「火伏せ」目的だそうです。魔物とはどうやら人知をこえた自然現象が実体かもしれません。さらに言えば沖縄に根付いた「風水思想」に裏づけられた自然との調和といったところではないかと考えます。これ以上の説明は『シーサーオタク』さんに譲りましょう。

 “ぶながや(キジムナー)の里”として大宜味村(山原)喜如嘉は有名になりましたが、“シーサーの里”作りを目指しているのは北中城村の和仁屋(わにや)です。「しっくいシーサー体験講座」が折々、開かれています。このような講座に参加して沖縄の文化にじかに触れるのも良い事だと思います。

 私の好きなシーサーを少しご紹介しましょうね。 シーサーといえば竹富島です。石垣島から30分おきに高速船が出て、乗れば15分もかからない便利のよい島です。ここには赤瓦の民家が沢山保存されていますがその屋根の上にシーサーがオンパレードで“オーリトーリ”してくれます。
東港からトボトボ(暑さを我慢し、かつ島の風情を味わいながら歩くさまを表現するとこうなる)10分徒ると郵便局の上にデージケバイ、シーサーが迎えてくれます。そこから右手に折れ公園の脇をすり抜けた辺りの民家の屋根にいる横向きの吊目のシーサーはいいですよ。蜘蛛の糸が顔にからんで、片目が光ってます。特別着色してない素朴さと、風雪(おっと!島には雪は降らないよね)いや、長い年月に耐えてきた姿がにじみ出ています。
さて、沖縄本島では南部に多く見られるようです。寒緋桜が咲く島尻郡奥武島を訪ねた時神社の傍でみつけたシーサーはとても可愛かったですよ。まん丸の目が印象的で、ぽつりぽつりの寒緋桜とともに思い出に残るシーサーでした。(元気やみ?・・独り言)

 最後に紹介するシーサー、残念ながらもう今は在りません。瀬良垣ビーチの手前に古い門のような塀があり、そこに今にも食いつかんばかりに大きな口をあけたシーサーが一体ありました。わき腹の部分のしっくいは剥がれ落ち中の木の骨格が大きく露出していました。
多くの台風や灼熱の太陽にあぶられながらも、顔の表情はなおかくしゃくとして威厳がありました。おもわず頭が下がりました。平成8年ごろの思い出のシーサーです。
沖縄のシーサーはまさに沖縄の文化の一つです。時間がゆったり流れる島沖縄で、シーサーを見上げながら皆さんもゆったりとした気分に浸ってください。

 

ウチナー口(沖縄方言)解説

「後世」=

グソーと読みます“ちゅらさん”でオバーが言います「オバーは死ぬ事は怖くないよー、死んだ人はすぐ近くに居るんだよ」と。独特の死生観があります。
「タンカン」= 沖縄のみかんです。ちょっとヤマトの「ネーブル」みかんに近いかな。美味しいのでお勧め!
「オーリトーリ」= いらっしゃい!ようこそ。八重山地方では「めんそーれ」とは言わない。
「デージ」=

大変、一大事が本来の意味ですが「とても・・・」というふうに使っている。
「デージナ女」となると意味は変わってしまう、らしい。


  1. 山原ではアラレが降ったりで、寒さに震える日々のようです。
    ホエールウオッチングのシーズンを迎えてます。一味違う沖縄を見てください。

  2. 23日阪神キャンプイン、続々沖縄入りです。今年の経済効果は新庄選手加入で40億に届くでしょうか?

  3. 旧暦の面白さですが、今年はムーチー(旧12月8日)がありません。去年は2度もありましたからね。