ゆんたく・徒然 奥の深い沖縄。その沖縄をもっと知りたいヤマトの人々、
古里沖縄をあまり知らないと”ウチアタイ”するウチナーンチュ。
そんな方のお役に立てたらと願う、「青春」を謳うナイチャー、
NPOの一員です。

ゆんたく・徒然 ( 行きてし宮古 )


花染の袖もぬぎかえて今日や 別れゆる春の名残り立ちゆさ  読み人:比嘉賀慶

気がつけば足掛け3年の歳月が通り抜けていました。そんな宮古島はとても上機嫌で、迎えてくれました。
やふぁ、やふぁに吹く南風(はえ)に真っ赤な佛桑花が、夢と現(うつつ)をさまよう如く時折首を揺らしていました。昨年の台風14号はこの宮古島に最も深刻で甚大な被害をもたらし、半年以上たった今でも島のそこ此処に爪あとを残しています。
狩俣の風力発電の風車は見るも無残な姿を晒し痛々しい限りです。城辺(ぐすくべ)方面に向かう県道脇の電信柱は殆ど新品に替わり、なぎ倒した風の強さとともに、島民や沖縄電力関係者の方々の懸命な復興が想像できます。宮古の
アララガマスピリット健在です。

このたび訪れたのはサトウキビの収穫がピークは過ぎたもののまだまだ盛んな時でした。
最初に訪れた10年ほど前は2月初旬で、収穫直前の2メートルを越えるサトウキビ畑の中で迷子になりました。ナイチャー私の懐かしい思い出のひとこまです。サトウキビから取れる黒糖
(クルザーター)は沖縄の代表的食べ物です。各家庭に家庭の味、おふくろの味があるように、土地には土地の特徴が活きた、独特な香りが漂う食文化と言える食べ物がありますね。黒糖は沖縄県内の会社の応接間には必ずといって良いほど置いてあります、思い思いの器に入れられて。頂戴すると何故かほっとして、緊張が緩みます。
饒辺愛子さんの沖縄歌謡に「ふるさとを想う」があります。
女工節のメロディーに乗せた曲ですが古里沖縄の親が送ってくれた黒糖を頂きながら古里を偲び、親の愛情に胸を熱くし、思わず枕をぬらすと語られる一節があります。私の黒糖観の源はこんな処にあるのかもしれません。宮古島と石垣島のほぼ中間に多良間島というまんまるい小さな島がありますが、この島で生産された黒糖は純黒糖と呼ばれ、とりわけ人気が高いようです。宮古の方から今回教えてもらいましたが、黒糖を食べると虫歯になりにくいそうです。豊富かつバランスのとれたミネラル成分のためだとか。最近は農家の高齢化のため、「ハーベスター」で刈取りをする等機械化が一部で見られるようになりました。
サトウキビは生ジュースもおすすめです。季節商品ですが牧志公設市場ではその場で絞ってくれます。ほんのり茎の香りが口にひろがり、「この味は戦後の物のない時代、口に入れにくかった甘みを口に出来たあの時のサトウキビそのもの!」
すっす。郷愁ひとしおです。生ジュースは何故かいつも友人T氏の奢りです。氏は昨年やっと待望のウージー染めのかりゆしウエアーを手に入れました。とてもいいグラデーションです。一寸高価かな?

キビ畑ビケイに見える宮古島の農地もよく見ていくと、ちらほらとアロエの畑が見つけられます。島の農産物になるには台風に強い事が絶対条件です、さいが。アロエはその条件を満たし、宮古の土地に相性がよく亜熱帯の太陽(ティダ)を浴びて育っていました。
葉が開くと収穫時期です。開いた葉だけ茎から丁寧に切り取り島にある会社の工場に持ち込みます。衛生状態万全の工場でアロエの葉は
アロエベラのジュースなどに加工され全国に販売されています。
 この時期の宮古島海産物はモズクです。最近は東京のスーパーで沖縄産のモズクを見かけるようになりました。太くて、色が黒っぽいのが特徴です。私が最近見つけたのは恩納村漁連と勝連漁連の品物でした。とても懐かしい気持ち、古里の友に出会ったような気分になりました。宮古島は、《私のお気に入りの撮影スポット》大神島が右手に見える池間大橋の右手の海に漁場があります。Zポンプで海水ごと吸い上げて収穫します。漁船の脇から海水が滝のように落ちている風景が見られたら、それがモズク漁です。

宮古島のこんな『ゆんたく』は如何でしたか?観光事業だけではない島の生活、生き様があり、そこにも宮古らしさが息づいています。観光客の若い女の子5人ほどのグループが製塩所を見学し、ギネスに掲載された宮古の自然が生んだ塩の説明を熱心に聞いている姿を狩俣で拝見しました。インテリジェンスの香り高い観光のあり方を若い人々が身に付けていらっしゃる。そんな発見が出来てとても嬉しい宮古でした。
彼女たちは宮古島で何を見つけ何に感動したのでしょうか!彼女たちは観光客たちが見過ごした物のなかで何かを見つけ、それらを素敵な『思い出』という『南の島のお土産』に換えて、イッペー持ち帰られたことでしょう。そんな事をひたすら念じている自分です。

 

ウチナー口(沖縄方言)など解説

やふぁ、やふぁ」=

やわらかく、その上柔らかく。「ゆんたく・徒然」(沖縄の花)に既述。
仏桑花」= 旧琉球王家尚昌の長女井伊文子さん(「佛桑花の会」会長)の著「佛桑花燃ゆ」では、ハイビスカスと厳密に区別をされている。今回の宮古でも「これは佛桑花」とおそわりました。
アララガマ」= 宮古を表現する代表的言葉。「なにくそ!負けるもんか!」の気骨を意味する。あらら(=たいしたことないねー)。がまは小(ぐぁー=○○チャン)の皮肉も?
クルザーター」=

知念ウシさんによるとクルザーターは外国へ持参する沖縄土産リストから外すのが正解のようです。詳しく知りたい方は「ワンダーvol:21(1997)」

女工節」=

集団就職した沖縄の悲しい物語=「あわりどーあんまー」(悲しいです、お母さん)「ゆんたく・徒然」(弥生の別れ)に既述。

すっす」=

みゃーくふつ(宮古言葉)で「・・なんてね」

「さいが」= みゃーくふつで「でしょう」。ボーダーインクという那覇市与儀の出版社にはさいが族がわさわさいて、「読めば宮古」「書けば宮古」を出版し二番煎じが上手と評判。ノスタルジー本。
「ビケイ」= ウサンデービケイと使って既述(沖縄の花)。オンリー(だけ)の意味。ウンジュビケイといわれたら(貴方だけしか目に入らない=オンリーユー)・・・♪あなたならどうする?♪
「アロエベラ」= 健康食品になりますが、消化器系とくに腸を綺麗にし、体の免疫力を高めるといわれる。

  1. 秋篠宮紀子様が久高島で祈りをささげられた姿をTVで拝見し、感動しました。皇室と沖縄の深い、長い関わりにも。
  2. 古酒の表示が6月から厳密に。年数表示された古酒こそが楽しめる、いまから待ち遠しい。
  3. ブーゲンビレアに囲まれた宮古は新里のガーデンそば店。モズクそばが“だいず上等!”具は潜っていませんでした。最近の傾向か?・・・4月18日は第2回モズクの日。
  4. さとうきび畑の作詞作曲:寺島尚彦氏死去(73)ご冥福を祈り上げます。 合掌。