ゆんたく・徒然 奥の深い沖縄。その沖縄をもっと知りたいヤマトの人々、
古里沖縄をあまり知らないと”ウチアタイ”するウチナーンチュ。
そんな方のお役に立てたらと願う、「青春」を謳うナイチャー、
NPOの一員です。

ゆんたく・徒然 ( お茶三題 )

 

“茶筅さらさらと 立てる音聞けば 涼しさや夏の暑さ忘れて”

宜野湾王子朝祥 作  

茶筅を掻き回しお茶をたてるさらさらという音を聞いているとしばし夏の暑さを忘れ、涼しさを心に感じてくる・・という意味ですね。茶筅のたてるさらさらという音は揺れる木の葉音から風を感じ「涼」に繋がるかもしれませんが、この歌では茶道の「侘び」、「寂び」の世界に没入していることにより「暑さを忘れて」いるのでしょうね。「只管打座」の禅の教えに「心頭を滅却すれば火もまた涼し」と同じような精神世界の涼がありますね。私などには遠く及ばぬ世界ですが、この琉歌の素晴らしさは、素直な表現と茶筅の音とが妙なる調和を成し『チルダイ』な体にとても優しく響いてくる事だと思えます。琉歌からもらった『涼』で、今日のゆんたくは沖縄のお茶三題をテーマにしましょう。

那覇空港に着いた私が最初にすることは、夏冬問わず、空港ビル内の「自販機」で「さんぴん茶」を買い求めることです。「さんぴん茶」をぐーと飲みますとジャスミンの香が広がって沖縄の時間が始まったことが実感出来ます。『なんくる、なんくる』ですし、人にも自分にも『テーゲー』が良く、返事は『だからよー』と切り替わります。この魔法のお茶が「さんぴん茶」です。ヤマトではごく限られた場所(例えば「わしたショップ」)でしか買い求められません。沖縄では“オバーの大好き飲み物”ベストワンで、自販機には500ミリ徳用カンもあり\110ぐらいで売っています。飲むと体の中が“ひやっ”とします。「さんぴん茶」の語源は中国の「香片茶」(シャンペンチャ)だそうです。中国との交易がもたらしたジャスミンティーが沖縄で「さんぴん茶」と呼ばれ沖縄文化として根付いたのですね。「ばらさんぴん茶」はバラの香りがするからではなく原材料のお茶の産地が異なるものを混ぜた場合の表現だそうですから、お間違えなく。

「うっちん茶」も沖縄らしいお茶です。今では知らぬ人が居ないくらい有名になった「ウコン」。これをスライスして乾燥させ、お湯で抽出したものが「うっちん茶」です。酒を飲んではウコンのお世話になる人種にとっては、大いなる親しみをこめてウコン小(グゥアー)となり、語呂よく「うっちん」なんですね。飲んだ翌朝のゴルフスタート前に、「家で作ってきました、飲んでください。きっと良いゴルフになりますよ」と言ってさりげなく魔法瓶の「うっちん茶」を勧めてくださったF商事のHさん。沖縄の肝(ちむ)に触れた、私のうっちん茶にまつわる忘れられない思い出です。ウコンは主成分の「クルクミン」が肝臓の働きを助け、お酒や肉類を食べた時には効用があるそうです。飲み会でウチナーンチュの方をよく観察してますとウコン粒を目立たないように上手に口に入れておられます。ナイチャーもこの真似ができれば立派なシマナイチャー(沖縄的ヤマトンチュ)ですね。

三番目のお茶は『ぶくぶく茶』です。「ぶくぶく」という表現通り泡が盛り上がったお茶をいいます。これこそは沖縄ならではのお茶ですね。玄米、白米を炒り10倍くらいの水(硬水であること)に入れて20分ほど煎じて煎米湯を作ります。さんぴん茶と山原茶を混ぜ煎米湯とブレンドして茶筅で泡立てます。飲み茶碗に小豆赤飯を少量入れ煎米湯を適量注ぎ、先ほどの作った泡を乗せ、泡の上に落花生の粉を少量のせて出来上がりです。味は召し上がってのお楽しみとしておきますね。首里城の近くに赤い看板の専門店がありますし、国際通りのわしたショップ2Fでもいただけます。ホテルのティーラウンジでもあるはずです。以前に紹介いたしました井伊文子さんを総裁に、NPO法人『あけしのの会』が設立されています。現代沖縄の茶道を集大成し、ぶくぶく茶の心を世界に広げようとされています。その心は平和を希求してやまない美ら島のチムに他ならないと考えます。

沖縄から「東京の暑さは大変ですね、熱中症等には充分注意して・・・」という心のこもったお見舞いを頂いて納得する昨今の暑さ。トホホな毎日です。“沖縄に避暑に行く”そんな時代は意外にもすぐそこまで来ているのかも知れませんね。

 

ウチナー口(沖縄方言)など解説

「只管打座」= ただひたすら座禅を組む禅宗(曹洞宗)の教え、修行。
「なんくる、なんくる」=
「なんくるないさ」と同じ意味。ケセラセラと訳す。が「人生は、思いつめて死を選ぶ、それほどのものではないんですよ」という教え。大正解。
「テーゲー」=
自嘲的に使うか、慈悲の表現とするか、漱石も草枕で悩んだはず。意味?わかんない。
「だからよー」=
このボキャが口から出るようになればウチナーンチュ。曖昧模糊で正確無比の返事です。
「沖縄のオバー」= この種の本はヤマトでもよく売れたはず。ワラビンチャーからネーネー、ネェーサン、昔ネーネー、アンマーなど女の一生の境界線はまだ判りましぇーん。
「井伊文子」= バックナンバー『行きてし宮古』参照ください。NPO法人琉球茶道ぶくぶく茶あけしのの会はホームページがあります。本稿も活用させて頂きました。お礼申し上げます。

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