泡盛について
約600年もの歴史を持つ泡盛のルーツは、
⼀般的に類似の蒸留酒が存在することから、中国あるいはタイ(シャム)などの東南アジア地域がルーツであると⾔われています。
しかし、⿊麹菌(アワモリコウジ)を⽤いた蒸留酒は、他に類を⾒ない泡盛独特のものであるところから、泡盛そのものの製造法は沖縄独⾃に⽣まれ、沖縄の⾵⼟・⽂化の中で育まれたものであると考えられています。
かつての琉球王国時代は、琉球王府があった⾚⽥、崎⼭、⿃堀の⾸⾥三箇だけに「焼酎職」という職⼈を住まわせ、直接監督下で泡盛を作らせていました。そこで作られた泡盛は、主に王府の⾏事や交易品、または江⼾への献上品として使われていたようです。
瑞泉酒造は、⾸⾥三箇のひとつである崎⼭の焼酎職を始祖に持ち、⻑い歴史を誇る泡盛・古酒の伝統を受け継ぐ蔵元です。
製造工程
原料の加工から貯蔵・熟成にいたるまでの6つの工程をご紹介いたします。
古酒の作り方
時が深い味わいを泡盛に注ぎ込む「古酒(クース)」
古酒(クース)は、3年以上熟成を重ねた泡盛だけが、名乗ることができます。
その特長は、長く寝かせて熟成を深めるほどに芳香を増し、舌の上を転がるようなまろやかさが加わってくるところです。
泡盛は瓶で熟成させることもできますが、甕で貯蔵した方が美味しい古酒を作ることができます。
古酒造りの基本は甕選びにあります。良く焼き締められた素焼きの甕を用意し、40度以上の自分のお気に入りの泡盛を詰めて、あとは時が過ぎるのを待ち、年に一度蓋を開け甕の状態や漏れがないかチェックします。
泡盛は瓶で熟成させることもできますが、古くから伝えられる「仕次ぎ」と呼ばれる方法で、いつまでも年代物の古酒を楽しむことができます。
仕次ぎとは、もっとも古い酒である親酒を汲みだしたら、その減った分に2番目に古い古酒から仕次ぎし、2番目の甕には3番目の古酒を仕次ぎして補充します。このように順番に行い、年の近い古酒同士を掛け合わせることにより、古酒を活性化させ育てることにより、減らない美味しい古酒を飲んで楽しめる理想的な貯蔵方法です。
このような工程を経ることで、親酒(親甕)の風味は損なわれず、数十年物の古酒が楽しめるようになります。
「古酒」と表示できる条件は、100%3年以上貯蔵した泡盛であることです。